今回読んだのは、宇野常寛さんの『ラーメンと瞑想』という本です。きっかけは正直覚えてませんが、タイトルに強く惹かれたのだと思います。特に帯にあった「都市にはラーメンを食べて死ぬ自由があり、瞑想するための場所がある」という一文にグッと来ました 笑。うちの次女がラーメン大好きで、いつもラーメンのことばっかり考えています。なので親近感を覚え、読んでみることにしました。ラーメンを「修行」の対象にする二人本の中身は、40代と50代の中年男性2人が、食事についてとにかく真剣に考え、語り合うエッセイです。くだらないことを大真面目で書くタイプの面白さのエッセイです。例えば「ラーメン藤丸」というお店についてのくだり。「世界には圧倒的な事物があります。触れるだけでその体を変えてしまうような。その一つがラーメン藤丸です」「日常の中の異界 それがラーメン藤丸です」 という著者のセリフに対し Tさんという人はこう言います。「もう何年も前に歌舞伎町の二郎に行ったことがありますが 僕には会いませんでした」それに対し 著者はこう言います。「それは過去のTさんのことですよね。 しかし今のTさんならどうでしょう。」「僕の修行の成果が試されると?」「そうです。油と塩の快楽を最大化するために全力で挑む。それがラーメン藤丸という崇高さを持つ食べ物との対峙です。したがってラーメン藤丸を食べるためには心身の修練が必要です。」「なるほど。」「ラーメン藤丸を食べるためには 前日からの断食に加え 事前に5キロ できれば10キロ走っておくことが望ましい。しかし日常的にこれらの距離を走り込んでいる我々の体は すでに藤丸に挑む準備ができていると言えます。」「藤丸に挑むことで我々の修練は完成すると?」ほんとにくだらない話を大真面目で話してる感じ、楽しいですね。食事に集中するという哲学この本の中で、著者は「食事は真剣に楽しむべきだ」という哲学を持っているところ。朝と夜は健康・ダイエットを意識した軽い健康的な食事をとっています。その分ランチだけは解禁なのです。ゆえに、昼の一食は、絶対に失敗できないため、真剣に選びます。そして、人と話しながらの食事は望ましくない(食事に集中できないから)。だからこそ、信頼できる相棒と二人で黙々と食べに行く。さらに毎日のジョギングや瞑想まで、ラーメンを最大限に楽しむための「修行」になっている。読んでいて「俺は何を読まされているんだ?」と思うんですが(笑)、同時に「こんなに真剣にご飯を食べるのって贅沢だな」とも感じました。パパはいつから中二病なの?|バラエティの感性の問題Tさんの娘が、文系か理系か迷っていると相談した時に、Tさんは、「あらゆる道は一つの道に通じている。文系だろうが理系だろうが、武道だろうが料理だろうが、神へ至る道は等価だ」といったという。それに対し娘は、「パパはいつから中二病なの?」と 笑そりゃそうだ。僕もこの本を読みながらこの著者とTさんは紛れもなく完全な中二病だと思って読んでいました。そういう僕もTさんとそんな違わない気がするので共感できるものの、娘さんの反応は正しい。うちの子も言うだろう。しかしこれに対し、Tさんは、「バラエティ的な感性の問題」と苦言を呈しています。「人を貶めるような笑い」がバラエティ番組では描かれることが多いと。イケてない人を貶めることで笑いに誘う手法。これは、「特に何も持たず周囲に合わせるしかない人にとっては救い」だと。しかしそれゆえに出る杭は打たれ、多様性は失われると。このように、我々は多様性を受け入れるのではなく茶化すように教育されて育ってしまっている。それゆえに理解できないことを言われた娘さんの返答は「パパはいつから中二病なの?」だったのだ、と。このようなやり方により、真剣に何かを伝えようとすると内実に触れることを避けるようになってしまったのは問題だ、と述べています。確かに!そうかもしれない!と、思うと同時に、紛れもなく中二病だ、とも思います笑ラーメンと瞑想を極めたあとは、仕事この修行を通し、2人はラーメンと瞑想を極めました。そして次のステージへと進もうとします。その話がこの本の最後のエッセイでした。ラーメンと瞑想を極めた2人は、次にしたいこと。それは仕事でした。とはいえ彼らの言い回しが難しく(よく言えば「めちゃくちゃ頭が良い人の言い方」で、悪く言えば「中二病すぎて」)、僕には完全には理解していないかもしれない。僕の理解では、ラーメンと瞑想の世界で生きてきた彼らは、単独で食や瞑想を味わうことができるようになった、ということだと思う。その上で次はそこで得たものをアウトプットしたい、ということなのだろう。著者はもちろん物書きなので、作品を通してこの感覚を伝えたい、ということなのかなと解釈しました。また、仕事を通じて人は道がひらけていくものだ、と。僕の理解が合ってるかはわからないですが、とりあえずラーメン食べたくなりました。食にも興味がでてきました。瞑想も時間とってしたいです。それを持って、仕事でアウトプットしよう。