ノーコードは本当に素早くアプリ・Webの開発ができて、ITの民主化を促進させる素晴らしい技術ですよね。しかしノーコード開発は、その簡単さから「マネジメント」を軽んじて考えてしまう人もいらっしゃいます。多くの人々は、「ノーコードなら誰でも簡単にアプリが作れるし、プロジェクトマネージャーなんて必要ないんじゃないの?」と思っているかもしれません。いいえ、そんなことはありません。ノーコード開発でもプロジェクトマネージャー(PM)は非常に重要です。今日はノーコード開発におけるプロジェクトマネジメントについて書いていきたいと思います。ノーコード開発でもプロジェクトマネージャ・マネジメントが必要なのか?実際の開発現場では、ノーコード開発においてもマネジメントの重要性は決して無視できません。本来、ノーコードを使った開発においても、プロジェクトマネージャーの存在が不可欠なのです。なぜなら、ノーコードであろうがスクラッチ開発であろうが、それぞれのプロジェクトにおいて独自の課題やニーズが存在し、それを適切にマネジメントしなければ成功への道を切り拓くことができないからです。筆者は「モノ作るエンジニアだけいればいい」と思ってマネジメント面を軽視した結果、取り返しのつかない大惨事を招いた案件を何度も見てきました。このブログでは、ノーコード開発を行う開発者や、ノーコードの開発を発注する側の方々に向けて、なぜノーコード開発においてもマネジメントが重要なのかを分かりやすく説明していきます。ノーコードが簡単だからこそ、その裏に潜む課題やリスクに対処するために、プロジェクトマネージャーのスキルや役割が必要とされることをお伝えしていければと思っています。マネジメントの不在で起こる問題とは?プロジェクトマネージャーがいない場合、円滑なコミュニケーションがうまくいかないことが起こります。例えば、以下のような事態が生じる可能性があります。コミュニケーションの不明確さプロジェクトマネージャー(PM)の役割の一つは、お客様とのコミュニケーションを円滑にし、要件や目標を明確にすることです。しかし、マネージャーが不在の場合、コミュニケーションが不明確になり、お客様の要望やニーズを正しく把握できない可能性があります。例えば、「一覧画面」、「購入機能」、「評価機能」などの要件があったとしてもそれがどんなものを指すかは人それぞれです。一つ一つの要件の曖昧さを曖昧なままにせず、設計に落とし込み確実に伝達し合意を取るのはマネジメントの最も重要な仕事の一つです。コミュニケーションエラーで大炎上もまた、リリースまでの詳細なスケジュールがお客さんと各エンジニア間で正確に認識が合っていないこともよくあります。それによっていつまでに何をお客さんの方で用意しておけば良いか分からず土壇場になってトラブルになる、、、ということもよくあります。特にエンジニア視点では「当たり前」だと思っていてもお客様にとってはシステム開発は初めてなので「そんなことが必要ならなんでもっと早く言ってくれなかったんだ!?」となることは多々あります。追加要望を「断る」こともプロジェクトマネージャの仕事アプリを作っていると追加要望がどんどん出てきます。クライアントからしたら自分の大事なアプリなので、あれもこれも機能が欲しくなるのは当然です。でも、当然ながらあれもこれも追加したら時間がかかってしまい、納期に間に合わないリスクがどんどん高まります。それを無理して入れようとすると品質もどんどん下がり、バグも多発します。しかし、クライアントはそんな事情はわかっていないので「このくらい追加できないの?この機能がないと不便なんですよ!」といって納期を変えずに追加して欲しいと言ってくることは往々にしてあります(往々過ぎます笑)全体のスケジュールを把握できているプロジェクトマネージャであれば、「追加要望の受け入れは可能か? 無理なのか?」の判断が可能です。しかし、作業に集中しているエンジニアだけでは全体への影響度まで俯瞰して見た上で判断することは難しく、「やります」と言ってしまう、、、そしてあとになってからそれが無謀なことがわかり大幅な遅延が発生する、、、お客さんとしてはすでにリリースの段取り、マーケティング施策や営業先各所への伝達など今更変えられない状態になっていて、、、などの大炎上が待っています。ここで適切に判断して、「無理なものは無理」と断れるかどうか。お客様のビジネスを成功を望むからこそ、「勇気をもって断れるか?」も重要なスキルになってきます。お客様のビジネス視点で提案ができるか?開発者視点だけでいると、俯瞰して相手のビジネスを見た上で適切な提案ができません。先ほどの例でも、お断りするだけでなく、開発コストを抑えつつお客さんのやりたいことを実現できるような良い代替え案を提案できたらいいですよね。しかし、クライアント「この機能は追加できますか?」という質問に対し、「できる」か「できないか」の視点でしか回答できない人は意外にも多いです。優秀なプロジェクトマネージャーであれば、相手のビジネス視点に立った上で、今の開発状況(進捗や稼働状況、タスクの優先度など)を鑑みた上で、「できる」か「できないか」意外に適切な代替え案も提案してくれます。これは最も重要です。システム視点だけではモノは作れても、ビジネス視点でいいものができるとは限らないのです。他にも色々ありますが、開発を委託する際には、エンジニアのスキルだけではなく、こういった問題を対処し切れるマネジメント力も判断材料に入れる必要があります。ノーコード開発におけるプロジェクトマネジメント:まとめノーコードにより開発におけるコスト・時間は大きく削減することができます。しかし、作る時間が短くなって簡単になっても、その前段・後段のタスクは変わらないのです。前段のタスク:お客さんの要望のヒアリング、提案、要件定義・・・後段のタスク:テスト、ストア申請、リリース、その後の保守運用・・・こういったところを全体的に管理し、継続的に提案していけるスキルが最も重要になります。そういった視点で物事を見ている相手か、よく検討してみましょう。アプリ・Webサービスの開発の無料相談はこちらAdalo、bubble、FlutterFlow、STUDIOなどのノーコードツールを使うことで、リスクを抑えて低コストでスピーディにビジネスアイデアを形にすることができます。この機会に、温めていたビジネスアイデアを今すぐ形にしてみませんか?弊社はスタートアップ・新規事業向けにコストを抑えた最速のアプリ・Webサービスの開発、さらにはサービス立ち上げのコンサルティングから提案を行なっております。また、法人向けにノーコードのスクール事業を通して内製化のサポートも行っています。アプリ/Webサービスの開発、LPなどの構築に興味のある方は、こちらからご気軽にご相談ください。