今回はノーコードで業務アプリを開発する方法・ツールについて紹介していきたいと思います。ノーコードツールの種類、メリット・デメリット、ネイティブアプリやWebアプリ・Webシステムの開発、コスト面などについて解説していければと思います。DXが進まない、業務アプリ・業務システムの導入が進まない、という問題を抱えている担当者が多いのではないでしょうか?ノーコードはそういった課題の一部の解決をになえるかもしれません。システム開発にかかる大きなコスト、時間、エンジニアリソース...それをノーコードで解決できる部分があります。この記事では、そもそもの業務アプリの開発の難しさ、ノーコードで何が解決できるのか、書いていきたいと思います。▼そもそもアプリ開発については下記の記事で詳しく解説しています。アプリ開発の全て|基礎や費用、手順を解説そもそもノーコードとは?まず、簡単に言うとノーコードとは、「プログラミングしなくても簡単にアプリやWebを作る技術やツールの総称」のことです。プログラミングすることを「コーディング(コードを書く)」と言うことがあります。「コードを書かなくていい(プログラミングしなくていい)」= 「ノーコード」という意味ですね。通常、Webサイトやモバイルアプリなどのシステムを開発するには、熟練のプログラマーが長期間多数必要になってきます。反して、ノーコードの場合では、例えば1〜2人のノーコードエンジニアが短期間で仕上げることができます。エンジニアになるのと比較し、ノーコードは学習コスト(習得に要する期間)も短くて住みます。ノーコードは、このDX(デジタル・トランスフォーメーション)を求められかつエンジニア不足の現在の日本にとって、非常に有効な技術として注目されています。業務アプリの開発が難しい理由ノーコードの話をする前に、まずなぜ業務アプリ・業務システムの開発、DXの推進が難しいのか書いていきたいと思います。企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する中で、業務アプリ開発がますます重要視されています。しかし、DXはなかなか進まないのが現状です。様々な企業でDX推進部のような部署が立ち上がり、担当者をつけて推進しようと思っても思うようにいかないと困っている企業が多いのではないでしょうか?DXの実現には多くの課題が伴います。開発コストが高いDXのために業務アプリを開発する際、開発コストが高騰することがよくあります。特に企業のニーズに合わせたカスタマイズを行う場合、費用が大きく膨らむ可能性があります。開発期間が長い業務アプリの開発には時間がかかります。要件定義からテスト、導入までの全プロセスが複雑で、多くの時間を要します。専門的な知識が必要業務アプリ開発には、現状分析・業務フローの整理、設計、プログラミングやシステム設計に関する高度な専門知識が求められます。これが社内リソースの負担となる場合があります。その他、現場の問題やカルチャーの問題など他にも既存の業務プロセスに固執することでの現場からの抵抗やリスク回避のカルチャー、経営層のデジタルリテラシーや各部門間の連携の難しさ、長期的な成果ではなく短期的にみてしまう、など他にも大きな問題があります。ただ、その前に挙げたようにITに関わるシステム開発自体のコスト、期間、知識のハードルがそもそも高いですよね。ここではDXにおけるシステム開発視点での課題をどう乗り越えていくべきかを考えていきたいと思います。ノーコード開発:業務アプリを低コストで業務アプリ開発におけるこれらの課題を解決する手段として、「ノーコード開発」が注目されています。ノーコード開発とは、簡単に業務アプリなどのシステムを構築できるツールを使うことで、業務アプリを迅速かつ低コストで開発することを可能にします。参考:ノーコードによるアプリ開発について詳しくはこちらではノーコードで業務アプリを開発するメリットについて詳しくみていきましょう。業務アプリをノーコードで開発するメリットノーコードツールを使用することで、業務アプリの開発はこれまでにないほど手軽で効率的になりました。ノーコード開発は、従来のスクラッチ開発と比較すると、圧倒的にすばやく簡単にシステムを構築できる手段であり、企業が直面する課題を迅速かつ低コストで解決する力を持っています。ノーコードを利用することでDXの推進、業務効率化のスピードをあげることができます。以下に具体的なメリットについて書いていきたいと思います。1. 低コストで開発が可能業務アプリを開発しようとすると、通常の手法だと莫大な規模になってしまうため、簡単に試すことができません。意思決定がすぐできなかったり、規模が大きすぎて正確な判断が難しかったり、柔軟な変更ができなかったり、、、結果、途中で頓挫してしまったり、作ってみたけどうまく動かない、ということが殆どです。しかし、ノーコードツールを使えば、従来のスクラッチ開発と比較して大幅にコストを削減できます。高額な開発者を雇用する必要がなく、IT部門に依存することなくプロジェクトを進められるため、企業全体の予算を抑えることができます。2. 開発期間を短縮できる従来の開発手法では、業務アプリのリリースまでに数ヶ月から数年かかることが一般的です。しかし、ノーコードツールを使えば、そのプロセスを数週間から数ヶ月に短縮できます。迅速なプロトタイピングとスピーディなフィードバックループが可能になり、市場投入までの時間を大幅に短縮できます。3. 自社で内製化も可能通常、アプリやWebシステムを構築する場合は、システム開発会社へ発注し委託するケースが多いと思います。信頼のおける会社に発注することで、プロの目線で良い提案を受け品質の高いサービスを構築することができます。しかしその場合はコストがどうしてもかかります。もし自社の社員を育成し、システムを内製化できたなら、コストダウンができ柔軟な対応ができる体制づくりにもつながります。優秀なプログラマーを育成・採用することは非常に困難ですが、ノーコードの場合はプログラミングを学習することと比べ学習コストが低いため、自社で育成し内製化することも検討の価値があると思います。4. 柔軟性とデザインの自由度ノーコードツールは、事前に設計されたテンプレートやコンポーネントを組み合わせるだけでなく、自由なデザインやカスタマイズも可能です。これにより、企業の独自のブランドイメージや業務フローに完全にフィットした業務アプリを作成できます。5. セキュリティと信頼性の高さノーコードツールは、開発環境やホスティングサービスが一元管理されているため、セキュリティ対策も施されやすくなっています。特に、BubbleやFlutterFlowといった信頼性の高いツールを使うことで、安定した業務アプリを運用することが可能です。適切なノーコードツールを選定することが重要さて、そのように業務アプリを開発するのにも非常に便利なノーコードツールですが、用途に合わせて適切なツールを選定することが重要です。最近注目を集めているノーコードツールとして、Bubble(バブル)とFlutterFlow(フラッターフロー)、Adalo(アダロ)、Click(クリック)などが挙げられます。以下にそれぞれのノーコードツールの特色、メリットなどを書いていきたいと思います。おすすめノーコードツール①:Bubble(バブル)Bubble(バブル)は、ノーコード開発ツールの代表格で、特にWebアプリの開発に強みを持っています。その特徴を見ていきましょう。Webシステム・Webアプリを作るならBubbleで業務アプリを作ってみることをまず検討してみてください。Bubbleのメリット開発費用を大幅に削減: プログラミングが不要でWebアプリケーションを開発できるため、開発費用を圧倒的に抑える(例えば従来の開発費用の1/2以下、1/3以下など)ことができます。開発期間を短縮: 上記理由により開発の速度も早くなり、短期間(わずか1〜3ヶ月)での開発が可能です。柔軟なデザイン: デザイン面でも柔軟に対応でき、企業のブランドに合わせたUI/UXを実現できます。Bubbleのデメリット複雑すぎるアプリの開発には不向き: 高度にカスタマイズされたアプリの開発には限界があります。プラットフォーム依存: Bubbleプラットフォームに依存するため、将来的なシステムの移行が難しい場合があります。最速でWebアプリを作れるノーコードbubbleとは?開発実績・事例を紹介おすすめノーコードツール②:FlutterFlowFlutterFlow(フラッターフロー)は、ノーコードとローコードの両方に対応したツールで、主にモバイルアプリ・ネイティブアプリ開発に特化しています。複雑なネイティブアプリが作れて最終的にコード出力も可能です。中規模以上のかなり複雑なアプリにも対応できるので、規模が大きい開発であればFlutterFlowがおすすめです。ではFlutterFlowの特徴を見ていきましょう。FlutterFlowのメリットモバイルアプリ開発に強み: FlutterFlowは、iOSとAndroidの両方に対応したモバイルアプリを迅速に開発することが可能です。さらにWebアプリも開発可能です。ローコードでの開発: ノーコードでビジュアル面を作りつつ、細かいロジックはノーコードだけではなくローコードとして直接コードを書くこともできます。そのため、他のノーコードと比較し細かい要件に対し柔軟な対応が可能です。コードのエクスポートが可能: 必要に応じてコードをエクスポートし、さらに高度なカスタマイズを行うことができます。FlutterFlowのデメリット複雑なカスタマイズには専門知識が必要: ノーコードツールでありながら、複雑なアプリの開発にはある程度のプログラミング知識が求められる場合があります。【FlutterFlow】ネイティブアプリを10倍速で作れるノーコード(ローコード)ツールFlutterFlowとは?おすすめノーコードツール③:Adalo(アダロ)Adalo(アダロ)とは、GUIで簡単にアプリのデザインや機能を作成できるようなノーコードツールです。初心者でもある程度時間をかければ学習できます。また、iOSおよびAndroidのネイティブアプリを同時に作りつつ、Webアプリ/Webサイトも作れる点が大きなメリットです。他のノーコードツールと比較しても開発コストも低くスピードも速く、運用のコストも抑えることができます。Adaloを利用することで素早くシステムを高陸することが可能になります。ただ、その分機能的な制限は大きく、FlutterFlowやBubbleと比較すると自由度は低いです。Adaloで実現できる機能かどうかを事前に見極めることが重要です。AdaloのメリットGUIで簡単にアプリを作れる。iOS/Androidのネイティブアプリ、Webアプリを同時に作れる学習コストが低く、非エンジニアでも簡単に学習できる開発コスト、運用コストがノーコードの中でもかなり低いAdaloのデメリット複雑なロジックを作るのが難しく、機能的な制約が多い。参考:【ノーコードAdaloとは?】ネイティブアプリを簡単に作れる「Adalo(アダロ)」を徹底解説!おすすめノーコードツール④:Click(クリック)Click(クリック)は国産のノーコードツールです。Adaloにとても似ていて、Adaloでできることはほぼ同様にでき、短時間・低コストでアプリ開発ができます。Clickを利用することで、GUIによる簡単な操作でアプリのデザインや機能を作成でき、iOSおよびAndroidのネイティブアプリを同時に作りつつ、Webアプリ/Webサイトも作れます。また、他のツールはほぼ英語でしか表現されていなかったりしますが、Clickは日本製・国産ツールなので、日本語で表示されていたり、LINE連携など日本マーケットを意識した機能が充実していて日本人にとって使いやすくなっています。日本の大手教育系企業でも中高生向けのプログラミングスクールの教材として使ったり、企業の内製化に向けた研修でもClickが取り上げられることが多くなってきました。初心者がノーコードでアプリ開発を覚えてみたい、ということであれば日本語対応がなされているClickから始めるのがおすすめです。ClickのメリットGUIで簡単にアプリを作れる。iOS/Androidのネイティブアプリ、Webアプリを同時に作れる学習コストが低く、非エンジニアでも簡単に学習できる開発コスト、運用コストがノーコードの中でもかなり低い国産アプリなので、日本語対応などが充実Clickのデメリット複雑なロジックを作るのが難しく、機能的な制約が多い。参考)ノーコード Click(クリック):機能・メリット・他ツールとの徹底比較おすすめノーコードツール⑤:AppSheetAppSheet(アップシート)は、Googleが提供するノーコードツールです。短時間・低コストでアプリ開発ができ、特に業務効率化を目指したアプリの開発に適しています。AppSheetを利用することで、スプレッドシートやデータベースと連携し、簡単な操作でモバイルアプリやWebアプリを作成することが可能です。また、他のツールと比較して、Google製品との親和性が高く、Google アカウントがあれば無料で始められ、GoogleスプレッドシートやGoogleドライブとのシームレスな連携が特徴です。データをリアルタイムで反映させたり、ワークフローを自動化する機能が充実しており、企業の業務プロセスを効率化するための強力なツールとなっています。大手企業でもAppSheetを活用した業務改善の事例が増えており、IT部門に頼らずに迅速に内製化を進めたい企業にも人気があります。初心者がノーコードで業務アプリを試作したい場合、AppSheetは操作が簡単で、Googleのエコシステム内での利用がスムーズなため、最適な選択肢です。AppSheetのメリットスプレッドシートを使って、簡単にアプリを作成できるGoogle製品との連携が強力で、データの管理や処理がスムーズiOS/Android対応のモバイルアプリとWebアプリを同時に作成可能複雑なワークフローや業務プロセスの自動化が容易開発コストが抑えられ、スピーディにプロジェクトを進められるAppSheetのデメリット複雑なアプリケーションや高度なカスタマイズには限界があり、柔軟性が制限されるデザイン面では、カスタマイズの自由度が低い場合があるおすすめノーコードツール⑥:GlideGlide(グライド)は、ノーコードでカスタムアプリを簡単に作成できるツールです。スプレッドシートやデータベースを活用し、視覚的に優れたビジネスアプリを迅速に構築できます。特に、Google Sheetsとの連携が強力で、リアルタイムでデータが反映され、アプリケーションが常に最新状態を保ちます。Glideは、使いやすいインターフェースを提供し、企業向けの業務改善やプロセス管理、ダッシュボード作成を効率的にサポートします。GlideのメリットGoogle Sheetsと連携し、スプレッドシートのデータを活用して簡単にアプリ作成が可能デザインの自由度が高く、ビジュアル面で優れたアプリを直感的に構築できるモバイルアプリとWebアプリを同時に作成できるため、幅広いデバイスで利用可能開発スピードが速く、プロトタイプやビジネスアプリの迅速な導入に最適小規模ビジネスや個人事業主でも手軽に業務アプリを内製化できるGlideのデメリット複雑な機能を持つアプリケーションの開発には限界があり、カスタマイズ性が制限される大規模なデータ処理や、高度なビジネスロジックを持つアプリには不向き弊社ノーコード活用事例:業務アプリ開発では、実際にノーコードを活用した業務アプリ・業務改善システムはどのような例があるのでしょうか?以下に弊社事例の一部を紹介します。建設会社向け業務改善アプリ:現場コネクト「現場コネクト」は、建設会社向けに業務の改善を図るためのWebアプリです。タスク管理やスケジュール管理、図面共有、チャット機能、見積り機能などを備え、円滑なコミュニケーションと効率的な業務遂行を支援します。【開発実績】建設会社向け業務改善アプリ:現場コネクト留学支援業務アプリの開発弊社CitrusAppは留学支援アプリの開発を提案。具体的には、留学の視察、短期留学、長期留学、語学留学など、各状況に応じた情報提供や手続きを一元管理するアプリを開発しました。【開発実績】留学支援アプリの開発ホテル予約業務改善アプリノーコード技術を活用してホテルの予約システム『Abode』を開発しました。ホテルの部屋一覧、検索機能、予約機能、マイページ、クーポン機能および管理画面と、一通りのホテル予約に必要な機能を、限られた予算の中でコストを抑えつつスピーディに開発しました。【開発事例】ホテル予約業務システム『Abode』その他アプリ開発事例はこちら弊社のその他のノーコード/ローコードアプリ開発事例は以下にまとめてありますのでご覧ください。【ノーコード】ノーコード開発のアプリ成功事例16選!ツールの選び方も説明します!まずはノーコードで業務アプリ開発を検討してみようシステム開発、アプリ開発は非常にコストがかかります。しかも必ずうまくいくとは限りません。何度かトライを繰り返す必要もあります。しかし予算は限られていて、うまくいかない、、、そんな状況が多いと思います。なので、まずはノーコードで始めませんか?ノーコードなら開発コストを大幅にカットでき、何倍ものスピードで開発することも可能です。小さくすばやくノーコードで開発し、そこから徐々に拡張していくことがオススメです。まずは一度検討してみてください。アプリ・Webサービスの開発の無料相談はこちらFlutterFlow、Adalo、bubble、STUDIOなどのノーコードツールを使うことで、リスクを抑えて低コストでスピーディにビジネスアイデアを形にすることができます。弊社はスタートアップ・新規事業向けにコストを抑えた最速のアプリ・Webサービスの開発、さらにはサービス立ち上げのコンサルティングから提案を行なっております。また、法人向けにノーコードのスクール事業を通して内製化のサポートも行っています。アプリ、Webサービス、LPなどの構築に興味のある方は、こちらからご気軽にご相談ください。