マッチングアプリ、というと恋愛系のマッチングアプリをイメージする人も多いかもしれませんが、それだけではありません。何かと何かをマッチさせればそれはマッチングアプリです。アルバイトと業者をマッチングさせたり、ビジネスパートナーをマッチングするサービスだったりも、マッチングサービスですよね。実際、何かと何かをマッチングさせるサービスの需要は尽きることなくあります。つまり、需要があるのに、供給側が余ってるのに適切にマッチできていない・・・そんなことがまだまだあるんですね。ノーコード開発プラットフォームを利用することで、コストを抑えてスピーディにマッチングアプリを作成できます。この記事では、ノーコードでマッチングアプリを開発するための手順を紹介します。ノーコードでのマッチングアプリの開発実績はこちらノーコードプラットフォームの選択まずはじめに、マッチングアプリ開発に適したノーコードプラットフォームを選択しましょう。Bubble, Adalo, Glide, FlutterFlow などがおすすめです。それぞれのプラットフォームの特徴や利点を調べ、自分のニーズに合ったものを選びましょう。Bubbleメリット: 高度なカスタマイズが可能で、複雑なロジックも実装できる、強力なWebサービス作成ツール。レスポンシブ対応も柔軟に可能。複雑なマッチングアプリや高度な機能が必要な場合はおすすめです。デメリット: 学習曲線がやや急で、初心者には難しい場合があります。また、ネイティブアプリの作成は得意ではないので基本はWebサービス向けになります。Adaloメリット:シンプルで直感的な操作で超高速でアプリが作成できます。iOS/Androidの両方のネイティブアプリが作れるのも大きなメリットです。ネイティブアプリなのでPush通知や位置情報も扱えます。 シンプルなマッチングアプリや、プロトタイプ版・ベータ版の作成におすすめです。デメリット: カスタマイズ性に制約があり、複雑な機能を実装するのが難しい場合があります。FlutterFlowメリット:iOS/Androidのネイティブアプリを作れる強力なローコードツールです。かなり複雑な機能の実装もできますし、FlutterをベースにしているためコーディングによりFunctionをプログラミングして実装も可能です。複雑なネイティブのマッチングアプリが必要な場合におすすめです。デメリット:学習コストがかなり高いのが難点で、十分な学習期間が必要です。また、まだ新しいサービスなので実績が少なく、情報も少ないのもデメリットです。ただ、かなりの勢いでアップデートされているので、今後に期待できるツールと言えると思います。アプリの機能と要件の定義次にアプリに必要な機能と要件を定義します。俗に言う「要件定義」ですね。「マッチングアプリっていくらでできる?」とざっくり聞かれても、要件を細かく決めなければ見積もりをすることはできません。例えば、一般的なマッチングアプリの機能一覧は以下の通りです。ログイン: 既存ユーザーがアプリにログインできる機能。新規登録: 新しいユーザーがアカウントを作成できる機能。パスワード再設定: ユーザーがパスワードを忘れた場合に再設定できる機能。ソーシャルログイン(オプション): FacebookやGoogleなどのソーシャルアカウントを使ってログインできる機能。プロフィール作成・編集: ユーザーが自分のプロフィール情報(写真、年齢、趣味、自己紹介など)を入力・編集できる機能。検索機能: ユーザーが条件(年齢、性別、地域など)に基づいて他のユーザーを検索できる機能。ユーザー一覧: 検索結果やおすすめユーザーを一覧表示する機能。ユーザー詳細: ユーザーのプロフィール情報を詳細に表示する機能。いいね・マッチング: 他のユーザーにいいねを送り、相互いいねでマッチングが成立する機能。チャット: マッチングしたユーザー同士がメッセージをやり取りできる機能。通知: 新しいマッチやメッセージがある場合に、ユーザーに通知する機能。ブロック・通報: 不適切なユーザーをブロックや通報できる機能。これらの機能を元に、マッチングアプリの要件を定義し、ノーコードプラットフォームで実装可能かどうかを確認します。やはりノーコードではできない機能もあります。そのノーコードプラットフォームでできるのか、できないなら他のプラットフォームの選択肢はないのか、を検証しましょう。また、ターゲットユーザーや市場のニーズに合わせて、独自の機能やカスタマイズも検討しましょう。特に、「最初から全ての機能が必要無いのでは?」と考えノーコードツール側の仕様に合わせ機能を削っていくのも一つの手です。スタートアップはコストダウンとスピードが命ですので、まずはシンプルなアプリになるよう設計していきましょう。UIデザインの作成次にUIデザインを作成します。デザイン作業の進め方は色々ですが、工程の一例を記載します。競合調査: 類似のマッチングアプリを調査し、デザインや機能のヒントを得ましょう。ワイヤーフレーム作成: アプリの画面構成やUI要素の配置をスケッチやツールで作成します。カラースキームとフォントの選定: アプリのテーマカラーやフォントを決定し、統一感を持たせましょう。UIコンポーネントのデザイン: ボタン、フォーム、カードなどのコンポーネントをデザインします。プロトタイプ作成: デザインしたUIをノーコードプラットフォーム上で実装し、プロトタイプを作成します。デザインの一貫性やユーザビリティを考慮したUIの設計が重要です。また、ノーコードの場合はデザインの自由度も限られている可能性があります。デザイナーやエンジニアなど専門家と擦り合わせながら、ノーコードで実現できることを確認しつつ進めましょう。データベースとアプリのロジックの構築データベースの設計とアプリのロジックを構築します。ノーコードだからといってデータベースの設計が不要なわけではありません。データベース設計はシステムの根幹に当たる部分なので、非常に重要なプロセスです。また、ロジックの設計も重要です。システムを使う側の視点では意識しないような細かい点も、正確にロジックを設計しなければシステムは動きません。これら設計作業も、プロジェクトやチーム、サービスの性質、納期や予算、文化によって色々な進め方がありますが、一例を記載します。データモデルの設計: ユーザー情報、マッチング履歴、メッセージなど、アプリで管理するデータの構造を定義します。データベースの設定: 選択したノーコードプラットフォームでデータベースを作成し、設計したデータモデルに基づいてテーブルやコレクションを設定します。ロジックの構築: マッチングアルゴリズム、チャット機能、検索フィルターなど、アプリのロジックをノーコードプラットフォームのツールや機能を使って構築します。たとえば、Bubbleでは、ワークフローエディタを使用してアクションや条件を設定します。APIの統合(必要に応じて): 外部APIを利用する場合は、ノーコードプラットフォームのAPI統合機能を使って設定します。ロジックの構築では、アプリの要件を満たすために、条件分岐や繰り返し処理、データの参照や更新など、さまざまな処理を組み合わせて実装します。また、パフォーマンスやセキュリティも考慮に入れて構築しましょう。アプリのテスト最後に、アプリのテストを行います。ノーコードではだからといってテストフェーズが不要であるわけではありません。ノーコードは実装フェーズが簡略化されるものの、その前後の要件定義・設計やテストフェーズは同じように必要なことが多いです。テストケースを洗い出し、バグを検出し課題一覧に記載し、一つずつバグを潰していきます。ノーコードでマッチングアプリを作る方法:まとめノーコードでマッチングアプリを開発することは、今や現実的で手軽な選択肢となっています。本記事では、以下のステップを通じて、ノーコードでのマッチングアプリ開発プロセスを解説しました。ノーコード開発を利用すれば、開発コストや時間を削減しながら、素早くプロトタイプを作成し、市場へ投入することが可能です。この記事が、ノーコードでマッチングアプリを開発したい方々の参考になれば幸いです。ノーコードでのマッチングアプリの開発実績はこちら